マッチングアプリって退会後も個人情報を保持したままなの?
2012年ごろから流行り始めたマッチングアプリ。スマホを使って気軽に恋人を探したり、結婚相手を見つけたりできることが受け、会員は増え続けています。
この度大手マッチングアプリOmiaiで、個人情報が171万件も流出した恐れが発覚しました。その中には退会した会員の情報も含まれていたとのこと。
退会したら、すぐに個人情報を削除してくれるわけではないようです。
「速やかに削除・・・」個人情報保護法ではうたっているが
個人情報保護法では、利用の目的がなくなった個人情報は、速やかに消去するように巣止めなければならない、としています。
しかし、具体的に年数や期間は定められていません。
そのため、退会した会員の個人情報の保持期間は、各社の判断にゆだねられています。
Omiaiは「賠償請求できる期間を考えて10年間保管」としていた
Omiaiでは、退会した会員の個人情報の保管を10年間としていたことについて以下を挙げています。
・退会後に発覚した会員同士のトラブル対応
・問題を起こして退会した人の再入会を防ぐ
・トラブルがあった時の賠償請求に備え、民法で債権を請求できる期間が10年となっている
・警察に捜査協力のため、情報を提供する可能性がある
しかし今回の流出事件を受け、10年という期間は見直す、としています。
他社のマッチングアプリは、退会しても個人情報を長く保管しているの?
退会した人の個人情報について、各社は対応がバラバラ。利用者が多い主要なマッチングアプリについて、保管期間は以下になっています。
・Tinder:3ヶ月
・タップル:90日間
・with:3年間
しかし、以下の大手は「安全性の問題から非公表」としています。
・ペアーズ:非公表
・ゼグシィ縁結び:非公表
18歳以上であることを確認しなければならない各社
出会い系アプリ規正法は2008年に改訂され、利用者が18歳以上であることの確認義務があります。
そのため、生年月日が確認できる公的な証明書の画像を送ってもらうケースが多いようです。
しかし免許証などの顔写真データがもし流出してしまうと、携帯電話の新規契約に悪用されることもあります。
本当に顔写真付き公的身分証明書が必要か、確認しよう
一度業者に提出してた個人情報の画像データは、退会や解約しても数年間は保存される可能性が高いことが分かりました。
マッチングアプリなどのサービスを利用する際は、免許証などの顔写真データは安易に送らない方が良いかもしれません。
規約や個人情報に関する指針をきちんと確認して、入会するようにした方がいいでしょう。
2021年6月16日(水)朝日新聞朝刊より出典・引用しています。
https://www.asahi.com/